腰を伸ばせない患者さんの1症例【テレワークが影響してました】

いつもブログをご覧頂きありがとうございます。

今日は「腰を伸ばせない患者さんの1症例【テレワークが影響してました】」について記事を書きました。

テレワークが続いて運動も通っていたのが自粛になり、買い物袋を持ち上げた時に腰を痛めてしまい、その後腰を伸ばせない状態になってしまった方の1症例を紹介します。

今回の患者さんの場合、以前にもぎっくり腰を4回経験していて、その時ははっきりとしたきっかけや原因があっての腰の痛みだったので自分で状態を理解しやすい感じとの事でした。

今回はそのような思い当たる節がないのに腰が伸ばせない状態にまで何でなってしまっているのだろうと分からない状態でした。

これがテレワークは動くことが少なくなる事で起きてしまう腰痛の特徴なのです。

なので今日は同じように思い当たる節がないのに腰痛やキツイ症状が出てしまう方や腰痛で腰が伸ばせない方に対して1つの参考になればと思い記事を書きましたのでご参考にして下さい。

また、この症例シリーズは自分たちの症例を記事にする事で治療の研究や復習、知識の整理などをしています。

なので患者さんを特定できるような個人情報は一切載せませんが、症例記事を見ていて患者さんが自分自身の事だろうなと思うことはあると思いますので患者さん自身も、自分自身の症状がこういった事が原因で痛みを引き起こしているんだと確認する場としてもご参照下さいね。

痛くて腰を伸ばせない時に考えられる事

痛みがあり腰を伸ばせないというケースで考えられる事はシンプルに2つのパターンがあります。

その2つのパターンとは

直接的に怪我をした場合か、直接的な怪我でなく間接的に腰を痛めてしまったかのどちらかです。

今回の患者さんは間接的要因のテレワークが元で腰を伸ばせなくなってしまったのでは無いかというケースでした。

病気が元で腰痛になるケースもありますが、ここではそれは除外して説明をしていきます。

直接的要因の場合

直接的要因の場合は、重いものを持ち上げた時にギクッと痛めたり急にひねった時にギクッと痛めたり、腰をぶつけて痛めたりなどのはっきりとした要因での怪我や腰の痛みの事を言います。

直接的要因の場合、多くの人がはっきりとこういう時に痛めたという事を理解しているケースですが、中には自分で理解していないケースもあります。

直接的要因は、腰の筋肉や関節の捻挫状態ですので触ると痛みが強く出ていたり、痛い場所が熱を持って熱くなっていたり、痛い場所が少し腫れていたりとしている事が多いです。

なので、直接的要因かどうか分からない場合は自分自身で触って確認する事も大切ですので確認して見て下さい。

ただし強くギュッと押すと怪我をしている部分ですので当然痛みが強く出る可能性もありますからゆっくりと触って下さいね。

間接的要因の場合

今回の患者さんが関節的要因のケースで腰を伸ばせなくなってしまったと考察されるのですが、関節的要因は言葉通りで直接腰を怪我をした訳ではなく、腰以外の筋肉や関節などが引っ張ってしまったり固まってしまったり、緊張している事で腰を痛くしてしまう事を言います。

今回の患者さんに当てはめて説明をしていきます。

今回の患者さんはテレワークが続いて、長時間同じ姿勢が続いておりそこから立ち上がって歩こうとした時に腰が伸びずに、伸ばそうとすると痛みが出て伸ばせない状態に陥ってしまいました。

このケースの時に考えられるのは、立ち上がる時に痛めてしまったのかと思いましたが、患者さん自身ぎっくり腰を過去4回経験されていて直接的要因で腰を痛めた事が多くあるのでいつもの腰の痛め方と違う事を認識されていました。

今回のような腰を伸ばせない痛みの出方は初めてだと仰っていました。

痛いという場所を確認しても腫れてもいなく、熱もなく、押して痛みは出ているもののぎっくり腰のような痛みでは無いとの事でした。

自分が痛い場所の筋肉を触診した感じだと、ガチガチに筋肉が固くなっていて周りの股関節や太ももの筋肉、お腹の筋肉などがほぼ全て緊張している状態でした。

シンプルにこのケースだと、腰を痛めているのでは無く座っている姿勢で腰と周りの股関節や太ももなどの筋肉と関節が固まってしまい、腰が伸ばせなくなってしまっているだと考察しました。

こういうケースが関節的要因で腰を痛くしてしまっているのです。

今回の腰を伸ばせない患者さんの状態

先ほども関節的要因の場合で患者さんの状態を説明しましたが、改めて整理します。

患者さんは40代女性、内科的疾患は特になし、薬も服用なし。

仕事はデスクワークが中心で最近はテレワークが多い。

運動もしていたが、新型コロナの影響で休みになっていた。

過去にぎっくり腰を4回ほど繰り返していて、腰以外も辛くなっている経験があり体が絶好調という期間を久しく無い。

今回の腰を伸ばせない患者さんの症状

腰を伸ばせないという症状はもちろんですが、それ以外に

  • 寝返りが出来ない 
  • 起き上がる時に痛い 
  • 座っている状態から立ち上がる時に痛い 
  • ここ数ヶ月足が怠い 
  • 立っていても膝が曲がって腰と足をまっすぐに伸ばせない

というのが今回の症状でした。

腰が痛い場所は左腰〜左のお尻の部分にかけてでした。

自分が見た患者さんの所見

当院では様々な症状の患者さんが来院されますが、体のチェック項目は全身をチェックしていきます。特に腰と骨盤の動き、姿勢に関してはどの症状でも共通して確認していきます。

当院の体のチェック方法に関して知りたい方は以下の記事をご確認くださいね。

本記事でも簡潔に今回の患者さんの状態を説明すると、仰向けで腰を持ち上げる事が全く出来ない。(以下の写真はスタッフの模範動作の写真で患者さんではありません)

左右に捻る動作では左に捻る時に痛みが強く、右に捻る時も痛みは少し出る。

座っている状態から背中を伸ばそうとしても、背中がほぼ伸びずに動かない。(下の写真も患者さんではありません)

背骨のズレも強く、筋肉や関節も固く緊張している状態で、ほぼほぼ動きが出来ない状態でした。

施術の経過

施術のペースは最初は続けて2回施術してその後は5日後、そして1週間後と計4回行わせて頂き(R2年6月15日時点)、痛みの度合いを測る指標としてペインスケール(P.S)を用いて評価をしていきました(P.S10が痛みマックスとして)

初診時:施術後はP.S10→7。腰や足などを施術して様々な部分で圧痛が強い。腰を伸ばせる事が可能になったので1回目はこれで腰にテーピングをして終了。

2回目:昨日よりは腰は良いとの事。寝起き時や動き出す時に痛みは出現。昨日は腰や足など圧痛が強かったが本日は緩くなる。施術後は腰を伸ばすことも動き出す時も楽になる。

3回目:腰自体は本人曰く問題ないとの事。仕事の後半になってくると腰が辛く感じてくるがこれはいつも通りとの事。

4回目:初診時の痛みは無し。仕事中たまに左腰から太もも裏がひんやりしてくる様な痛みが出るとの事。これは冬の寒い時期にも似た様な感じが前にあったとの事で血流が悪いことが考察されます。施術後にはほとんどの動きで問題が無くなったので、あとは2週間後にまた確認をする。

という状態になりました。

今回の腰を伸ばせない患者さんの考察

施術自体の反応がとても早く、思ったよりも早い回復経過のケースです。

ただお話をしていくと昔から様々な部分を痛めていたり悪かったりとするのと、疲労感は常にある感じだったので、疲労感は体の重要なサインという事を説明させて頂きました。

どうしても日本人は疲労感を軽視しがちですが、疲労を感じるという事は体からのSOSサインが既に出ているという事です。

少し違いますが、喉が渇く前に水分を取りましょうと言われていますよね?これは喉が渇いたという事は既に水分不足の証拠だからです。

疲労感も同じで、疲労感を感じたら大分体は疲労が溜まっている証拠なのです。

今回の腰を伸ばせない患者さんもおそらくテレワークが続いて運動も新型コロナの影響でする事が出来ず、血流の流れが悪くなり疲労回復がしにくい状況が続いて溜まりに溜まっての腰の症状かと考察されます。

腰を伸ばせないくらいに痛めてしまうと、いざ動いて体の血流を巡らそうとしてもとても大変で中々思う様に改善しません。

しかし、今回のケースでは翌日にすぐに来てくれて尚且つ施術の反応が凄く早い患者さんだったので早期回復に繋がったのかと思われます。

今回みたいに全ての患者さんが早期回復すれば良いのですがそうではない患者さんもいらっしゃるので、どういう状態の人が早期回復に繋がるのかも研究していきます。

まとめ

  • 腰を伸ばせないぐらいの痛みは直接的要因でなくても起こる 
  • 今回の腰を伸ばせない患者さんはテレワークが要因の関節的要因が影響してと考察される 
  • 筋肉や関節は動きが少ないと血流が悪くなるので固まり緊張しやすい 
  • 背骨のズレと姿勢、筋肉が良い状態になってくると回復してくる 
  • 回復が早い人と遅い人の違いがもっと明確になると良い 
  • 今後も症例を積み重ねて研究して役立てられる様に勉強していきます

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船橋市海神の海神駅にあります、モルフォセラピー施術院であり、

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(R2/5/29 更新)