20年間、手に痺れがあった患者さんの1症例と痺れに関しての解説

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今日はタイトルの内容の患者さんの1症例を紹介していきます。

 

こちらの患者さんは、症状のメインは手の痺れではなく、腰痛、坐骨神経痛だったのですが。

 

当院で腰痛、坐骨神経痛が解消されてきた時に、患者さんから『相談したいことがあるのですが・・・』

 

との事で、お話を伺わせて頂くと、『首をヘルニアで悪くしてからずっと痺れがあるのですが、そちらも施術をすれば良くなりますか?』

 

と聞いてこられたので、腰の痛みも大丈夫になったので、改めて手の痺れに対して問診、検査をさせて頂きました。

 

このようなケースはよくあります。

 

患者さん自身、手の痺れが当たり前のようになっていると、半ばご自身で諦めて初診時にその事を伝えないで、メインの症状が良くなってくると手の痺れも良くなるのではないか?と思い、聞いてこられる事が今回のケース以外にもあります。

 

今回は、そもそも痺れってどういう感じなのか?、痺れを引き起こす要因について、施術の経過を伝えていきます。

 

そもそも痺れってどういう感じなのか?

痺れ(しびれ)は麻痺の一種。

何らかの原因で血管内の血流が滞ると、中枢神経・末梢神経に障害が起こり、力が入らない、電撃を常に与えられているような異常な感覚が続くなどの現象が起こる。

脳疾患などの重病から起こるものや、正座などによって起こるただの一時的なものまでさまざまである。

wikipediaより引用

と定義されておりますが、感じ方が実に様々です。

 

ある人は、ジンジンすると表現する事もあれば、また違う人はピリッとする、またまた違う人は触った感じがいつもと違う、などなど。

 

分かりやすくいうならば、いつもの自分の感じている感覚と何かが違う状態であれば、この痺れの定義にあてはまると思います。

 

また、正座した後や、肘の内側をぶつけてしまった時に指先までビーンとくるような感じなども痺れの一種といえます。

 

また、患者さんによって言葉の表現が様々ななので、上記のような表現でない事も多くあります。

 

私が聞いた表現は

・筋肉がはがれるような感じがする

・筋肉が締め付けられるような感じがする

・ジワーっとする

・冷えてキーンとしているような感じがする

・うまく筋肉を動かせないような感じがする

・自分の足じゃない気がする

・立っていても不安定な感じがする

・ツーンとする

などなど。

 

患者さんによっての感じ方は本当に様々なのです。

 

では、なぜそのような状態になってしまうのかを説明していきます。

 

痺れを引き起こす要因

先ほど延べた痺れの感覚ですが、痺れって何故起きてしまうのか?
これは、実に様々な要因があります。
簡単に区分けすると
①脳の影響によるもの
②脊髄神経の影響によるもの
③末梢神経によるもの
と区分けられます。
①の脳は脳梗塞や脳出血、脳に腫瘍が出来てなどの影響です。
正直、①は整骨院では判別不能です。
また①以外に糖尿病性の痺れや脱水症状なども可能性はあるので、気になる方は一度病院に行かれた方がベストだと思います。
②は脊髄神経の影響ですが、分かりやすくいうとヘルニアや背骨と背骨の間が詰まってしまっている状態や、背骨が変形してしまって脊髄神経を圧迫してしまって発生してしまっている可能性が示唆されます。
③は末梢神経の影響ですが、主に手先、足先の神経が通っている管が何らかの形で圧迫してしまい、末梢の部分で問題が起こっているケースで痺れを発症させてしまっている。
などの要因があります。
当院で施術を行っている部分は②、③の影響に関してですが、それぞれに解説を詳しくしていきます。

脊髄神経の影響に関して

先ほど説明をした、脊髄神経の影響ですが、主に背骨に変形やヘルニア、狭窄症などの影響により、痺れが発症すると解説しましたが
更に詳しく解説をしていきます。
一昔前は痺れや痛みはヘルニアや狭窄症などが脊髄神経を圧迫して発症させてしまっているといわれていましたが、今の見解では、ヘルニアも狭窄症も痺れや痛みに直接関与していない可能性の方が高いと海外の論文でも発表されております。
では、ヘルニアや狭窄症などが原因でないのに何故痺れや痛みが出るのか?
それは背骨のズレが関与している可能性があるのです。
今回の患者さんも頚椎ヘルニアと20年以上前に診断を受けてそこから毎朝痺れが出現しているという状態だったのですが、結果的にいうと、頚椎のズレを調整していくことを丹念に繰り返し行って、症状は良くなりました。
勿論1回ではなく、約3ヶ月を週2回根気強く繰り返し繰り返し行いましたが。
ただし、ヘルニアや頚椎症(首の骨の間が詰まっている状態)が治っているわけではありません。
施術によって骨のズレが正しい位置に戻り、神経の圧迫が解除され、症状が緩和していくので、ヘルニアや頚椎症などはそのままの状態です。
骨のズレが何故痺れに関与するかは、また別の日に書いていきますので、ここではどのような作用があるかは割愛させて頂きます。
次に末梢神経の影響に関して説明していきます。

末梢神経の影響に関して

末梢神経とは、先ほどの脊髄が背骨の真ん中を通っているものに対して、手先、足先に伸びていく神経の事をいいます。
痺れが末梢神経の影響を受けているケースは
・手根管症候群
・肘部管症候群
・足根管症候群
などがあります。
これは、末梢部分を通る神経を管が圧迫してしまい、痺れを出してしまうといった状態です。
普段は神経を圧迫することはないのですが、使い過ぎたり、急な負荷を与えてしまう事で発生してしまうとされています。
この場合は、使いすぎによる筋肉や腱の炎症が考えられますので、施術も筋肉や腱の炎症を抑えるように施術をしていきます。
ただし、この末梢神経の場合でも、背骨のズレが関与しているケースがあります。
また、腕や指先に痺れが出ている場合、腕や指先までの筋肉がパンパンに張っていたり、硬く緊張しているような状態の場合が多いです。
単純に硬く緊張している筋肉を和らげて症状が緩和するケースと、骨のズレを解消しないと症状が緩和しないケースの二通りがあります。
どちらにせよ、脊髄神経の影響でも、末梢神経の影響でも背骨のズレが関与しているケースが多いので、当院では必ず、背骨のズレと、痺れている部分に関与している筋肉の緊張を両方チェックさせて頂いております。

今回の患者さんの症状の経過

先ほども書きましたが、結果的には痺れは良くなったのですが、スムーズにはいきませんでした。
頚椎ヘルニアを起こしている人の首の筋肉の特徴が、とても岩みたいにガチガチに固まっているケースがあるのですが、今回の患者さんがそのような状態でした。
この場合だとただ首の骨のズレを戻しても、筋肉の硬さをしっかりと解除していかないと痺れが抜けていかないパターンが非常に多いです。
なので、1回目施術後痺れは緩和するも、次回来院時はまたすぐに戻るの繰り返しをしていました。
10回目以降からようやく筋肉が柔らかくなってきたのですが、それでもまだまだ固く、痺れは若干良くなってきたかな?という程度でした。
ただ、今回の患者さん自身がストレッチを頑張って継続していた事もあり、2ヶ月目以降から筋肉が柔らかくなるスピードが速く、痺れが解消されていきました。
長年、悪い状態を放置してしまうと、背骨のズレだけでなく、筋肉も過緊張状態に陥り、痺れがずっと続くという状態になってしまいやすいのです。
患者さんが自ら頑張ってくれた事が結果良い方向に向かいました。
今回の患者さん自身、昔から体が悪く、定期的にメンテナンスを受けに施術を他の所で受けていたそうなのですが、主に、症状に対してメンテナンスをしていたというよりは、筋肉の疲労をとる為にリラクゼーションを受けていたそうです。
何もせずに放置していたら、もっとひどい状態になっていたかもしれませんが、本人曰く今の症状は諦めていたと仰っていました。
当院で出来る事は全部御伝えさせて頂きますし、出来ない事も全部御伝えさせて頂きます。
しかし、何事も行ってみないと分からない事も多いと思います。
1回で全てが良くなる事は無いです。
少しばかり、皆さんのお時間を私たちに頂ければ、良くなっていくのか?はたまた、何も変わらずに良くならないのか?
この部分ははっきりと御伝えさせて頂きますので、お困りの症状や悩みをお持ちの方は一度ご相談ください。

【診療時間】

当院ではお身体の痛み・痺れ・不調に対して的確な診断・検査を得意としております。

どこにいってもよく分からない、改善しない身体の悩みがありましたらご相談下さい。

 

海神駅前整骨院

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