いつもブログをご覧頂きありがとうございます。
今日は「しゃがむと腰痛が酷くなる患者さんの1症例」について記事を書きました。
今回の患者さんのケースだと歩くこと自体はキツくは無い状態ですが、仕事でどうしてもしゃがみながら作業する事が多くその状態が数分続くだけで痛みが出て来て、それを我慢しながら仕事を続けていくと更に痛みが強くなり、歩くのもしんどくなってくるという感じでした。
しゃがむと腰痛が軽くなる方もいるのですが、しゃがむと腰が痛くなるケースの場合にどういった事が考えられるのか?という事を本記事では症例を元に説明していきます。
同じ様な症状の方でお悩みの方は1つの参考にして頂ければと思います。
また、この症例シリーズは自分たちの症例を記事にする事で治療の研究や復習、知識の整理などをしています。
なので患者さんを特定できるような個人情報は一切載せませんが、症例記事を見ていて患者さんが自分自身の事だろうなと思うことはあると思いますので患者さん自身も、自分自身の症状がこういった事が原因で痛みを引き起こしているんだと確認する場としてもご参照下さいね。
しゃがむと腰痛が酷くなる原因
腰痛といっても直接的な要因の場合と間接的要因の場合の2つのパターンに分けられます。
ただし腰痛といっても内科的疾患が要因で引き起こしているケースもあるので不安がある方は一度病院で検査を受けて下さいね。
直接的要因というのは文字通りなのですが直接的に腰にダメージを与えてしまって痛めるケースです。ぎっくり腰や捻って怪我をした時、重いものを持ち上げたり、ぶつけてしまったりという感じで痛めてしまうなどなどです。
間接的要因というのは直接的に腰を痛めてしまっていないのに腰が痛いケースの場合なのですが、腰以外の筋肉や関節などが原因で腰の痛みを引き起こしてしまっているケースの事を言います。
今回の患者さんのケースで考えていくと、直接的要因ではなく間接的要因だと思われます。
今回の患者さんの場合は、仕事でしゃがんで仕事をする状態が多くあるそうで、その状態が続けば続くほど痛みがどんどん強くなるという状態で来院されました。
ぎっくり腰も過去に経験を2回ほどしていて、その様な痛みの出方ではなく、ずっとこのしゃがむと腰痛が酷くなるのは昔からあるそうで楽な状態を久しく経験していないとの事でした。
話を聞いていても直接的要因ではなく間接的要因だろうと考察されます。
では何故しゃがむと腰痛が酷くなるのか?という部分ですが、今回の患者さんの場合は足首の硬さと腰椎のズレが関与していました。
足首が硬いと腰痛に繋がる理由はシンプルに説明をすると、足首が硬いとうんこ座りや正座がしにくくなります。
この状態だと常に足首が固まっている状態なので、自分では力を抜いているつもりでも足首周りの筋肉に力が入りっぱなしになっている状態です。例えるとずっと歯を食いしばっている感じです。
その状態でしゃがめば更に足首に力が入り、無駄な負担が足首以外の股関節や腰に負担を与えてしまいます。
なので足首が硬いとしゃがむと腰痛が酷くなりやすいのです。
足首が硬いと腰痛に繋がる理由は以下の記事にも詳しく書いていますので以下の記事もご参照下さい。
また今回のしゃがむと腰痛が酷くなるケースでは腰椎のズレも強く出ていました。
腰椎のズレがあると、腰椎から出ている知覚神経という痛みを感じ取る神経自体に影響が加わり痛みを引き起こしやすくなります。
背骨のズレがあるとその隣の筋肉は緊張している状態になっているので痛みが出ている場所の腰椎のズレが関与してきます。
この2つが今回のしゃがむと腰痛が酷くなる患者さんのケースでは強く出ていたので、2つの要因から引き起こされていたと考えられました。
今回のしゃがむと腰痛が酷くなる患者さんの状態
先ほども少し説明しましたが整理して説明します。
患者さんは40代男性、仕事は力仕事や作業系が多くしゃがむ機会は多い。
昔から体が悪く、左肩が上がらなくなったり、腰もぎっくり腰になったり、左手が動かなくなったり、鎖骨を骨折したりなどなど。
なので昔から整体や治療院には通院をしていたそうです。
今回は左腰が痛いという事でご来院をされました。
今回のしゃがむと腰痛が酷くなる患者さんの症状
左腰の痛みの症状は
- しゃがんでいると数分で腰痛が酷くなってくる
- 痛みが一度出現すると常に痛みが続く
- 痛みが続いて酷くなってくると左足の感覚が無くなってくる
という症状がメインになります。
自分が見た患者さんの所見
当院では様々な症状の患者さんが来院されますが、体のチェック項目は全身をチェックしていきます。特に腰と骨盤の動き、姿勢に関してはどの症状でも共通して確認していきます。
当院の体のチェック方法に関して知りたい方は以下の記事をご確認くださいね。
今回のしゃがむと腰痛が酷くなる患者さんの体の状態は以下の状態でした。(以下の写真はスタッフの模範動作の写真で患者さんではありません)
1 左肩の可動域が狭い。
肩の関節の動きが悪いと広背筋や前鋸筋などの影響が考えられるので腰との関連性もあると考察できます。
2 腰を捻るときに痛みが出る。
腰を捻る動作は腰と背中の筋肉が主体で動かしますが、シンプルに腰と背中の筋肉が固まっている状態と言えます。
3 腰を反らせない。
本来だと下の写真の様に痛みも何も無く腰を上に持ち上げる事が出来るのですが、今回のしゃがむと腰痛が酷くなる患者さんはこの動作で痛みが出現していました。
4 正座が出来ない。
正座が出来ないのは足首が硬くて柔軟性が低くなっている為に起こります。
足首が硬いと腰痛に繋がりやすくなるので詳しくは先ほどの記事をご一読ください。
5 腰椎のズレが強い
腰椎のズレがあると腰椎から出ている神経を圧迫したり、その周辺の血流が悪くなり、筋肉がガチガチに固くなります。
固くなった筋肉により痛みや辛さなどの症状を出すことはもちろんですが、力を入れていないのに筋肉が力が入ってしまっているので、その状態からしゃがめば更に筋肉に負担がかかるので腰痛に繋がりやすくなります。
以上5点が今回のしゃがむと腰痛が酷くなる患者さんの所見です。
5点も悪い所があるのと、とにかくそれぞれの体の悪さが著名だったので一つずつ経過を見させて頂きながら施術をしていきました。
施術の経過
施術のペースは週1回の計22回行わせて頂き、痛みの度合いを測る指標としてペインスケール(P.S)を用いて評価をしていきました(P.S10が痛みマックスとして)
初診時〜5回目:この期間は施術後には痛みは軽減してP.Sも施術後には10→5という状態。
6回目〜8回目:仕事中のしゃがんでの腰痛はあるものの痛みの度合いは低くなっているとの事。P.S10→4。
9回目〜13回目:この期間中は仕事がいつもより少なくなってきていて仕事自体の負担が軽くなった為か左腰のしゃがんでの腰痛は軽減。左足の感覚も通常どおり。P.S10→3で日常ではほぼ問題ない状態。
14回目〜17回目:いつもの仕事量に戻り負担が増えたからか左腰のしゃがんでの腰痛は酷くなる。酷くなるものの以前の様な強い痛みでは無く、鈍痛でムズムズする様な痛み。仕事以外の時は問題ない。P.S10→6(仕事中のP.S)
18回目:いつも仕事中にしゃがんで痛みが出るのは左腰だが今回は右腰に出る。左腰を触診してみるといつも固かった筋肉の硬さが緩んでいて、おそらく右腰の固さに反応が出たかと考察。施術後のP.S10→1。
19回目:前回から痛み自体は出てこなくなってきて、腰の張りや固い感じがするとの事。この時の患者さんの所見は腰椎のズレが残っているだけでその他の4点はクリアしている状態。
20回目〜22回目:仕事も忙しく無く、負担も減ってきていて体の状態も良くなってきた。ただし腰椎のズレは残存しているので施術後に腰椎のズレがある所にテーピングしていく。すると腰の動きや腰椎のズレが良くなっていくので1週間に1回のペースで施術していたのを3週間空けてみましょうと説明をして、一旦集中施術期間は終了しました。(R2年6月5日時点)
今回のしゃがむと腰痛が酷くなる患者さんの考察
今回のしゃがむと腰痛が酷くなる患者さんですが、左腰が痛いと言っても左腰以外の様々な部分が悪くなっておりました。
長年悪い部分が続くと悪い状態のまま固定されてしまっているのか?というぐらいでした。
症状としてはしゃがんでいる時に痛みが出てきて、徐々に痛みの度合いも強くなって、最後には左足の感覚が無くなってくるという状態でした。
今回のケースでは足首の硬さと腰椎のズレが関与していましたが、足首は正座できる様になってから足の固さが緩みやすくなってきました。
足首の固さは特に腰椎のズレと連動しているからか、L4とL5の部分の腰椎のズレが強く、その腰椎のズレを矯正していくといつも施術後には症状が緩和していました。
特に症状が強い時にL4とL5の部分のズレが強く、その周囲の筋肉も指が全く入らずに、押しても全く痛みを感じず、押されているのかも分からないと仰っていました。
通常筋肉は押せば押されている感覚は分かるものですが、それが無いという事は知覚神経がほぼ麻痺しているという事です。
なので、しゃがんでいると腰痛が出てそのまま経過していくと左足の感覚も無くなっていったものと考察できます。
施術の経過で最後の方は施術で刺激を加えると痛気持ちいい感じがするとの事で知覚神経も働いてきた反応が出てました。
反応が出ている状態だと腰椎のズレも弱くなっていたので、しゃがむと腰痛が酷くなる患者さんのケースでは腰椎のズレが関与して痛みや感覚の麻痺などを引き起こしていたのでは無いかと考察されます。
今後腰痛という一つの症状でも、様々な腰痛のケースがあるので早期回復に繋げられる様に日々勉強し臨床を積み重ねていきます。
まとめ
- 腰痛といえど様々なシーンやケースがある
- しゃがむと腰痛が酷くなる場合は直接的要因と間接的要因に分けられる
- 今回のしゃがむと腰痛が酷くなるケースは間接的要因でした
- 腰が痛くても腰以外の悪い部分が反応しているケースがある
- 今回の患者さんは足首と腰椎のズレでした
- 仕事柄しゃがむ事を避けられないのですが長年の蓄積はとても体に影響を及ぼす
- 腰椎のズレは腰と足の神経の大元なので腰椎のズレが強いと知覚神経にも影響を与える
- もっと早く回復出来る様に日々勉強して鍛錬をしていきます
ご予約はこちらから
予約・問合せ
お知らせ
6月のシフト
【診療時間】
船橋市海神の海神駅にあります、モルフォセラピー施術院であり、
スポーツ障害や体の痛みの早期回復に取り組んでいます。
毎月3・4回外部でお医者さんの勉強会に出たり、技術を高める為セミナーに参加し、日々医療の進歩と共に学びを続けております。
様々な臨床を通して培ってきた経験で、患者さんの筋骨格器系〜自律神経症状に精通している、海神駅前整骨院です。
海神駅前整骨院
住所:〒273-0021
船橋市海神6-6-12
電話番号:047-432-3680
Twitter⇒https://twitter.com/ySv9yGciT0p1K10
エキテンサイト⇒http://www.ekiten.jp/shop_5487839/
instagram⇒https://instagram.com/_u/kaijin_ekimae
ライン@⇒
【注意】当日来院ご希望の方はすぐにメッセージを確認出来ない場合がありますので、当日ご来院希望の方は電話にてお願い致します。
≪船橋市内でよくご来院頂く地域≫
◎海神駅周辺地域
南本町、海神 、 海神町、海神町東、海神町西、海神町南、南海神、行田、行田町、山手
◎船橋駅周辺地域
本町、湊町、浜町、若松、日の出、西浦、栄町、潮見町 、高瀬町、東船橋、宮本、市場、夏見、夏見町、夏見台、米ケ崎町、高根町、金杉町、金杉、金杉台、緑台
◎西船駅周辺地域
西船、山野町、葛飾町、印内、印内町、本郷町、古作、東中山、古作町、古作、二子町、本中山
≪船橋市以外の地域≫
千葉市、銚子市、習志野市、市川市、松戸市、成田市、柏市、我孫子市
≪その他≫
東京都
(R2/5/29 更新)