いつもブログをご覧頂きありがとうございます。
今日は、先日ご来院された患者さんの1症例を変形性膝関節症の事についてもご説明を交えながらご紹介させて頂きます。
まず、変形性膝関節症とは?
変形性膝関節症とは、分かりやすく言うと、膝の軟骨が擦り減っている状態の事を言います。
軟骨が擦り減ってしまうことで、膝の周囲の組織が炎症を起こし、痛みを出現させてしまったり、関節液が溜まってしまう事もあります。
原因としては、使いすぎや、加齢などが一般的には言われております。
軟骨が擦り減って骨と骨がぶつかり合う状態に陥ってしまうと神経を直接刺激してしまうので、体重をかけられない、歩けないといった激痛を伴う状態になります。
病院での治療法
主に保存療法と手術という2択が一般的です。
保存療法とは、手術をしないで病院にてリハビリや薬、装具などを処方していきます。
これとは、別にヒアルロン酸を注射するというのもよく聞きます。
手術は文字通りですが、主に人工関節をいれたりするものが一般的です。
病院でのリハビリは何をするのか?
変形性膝関節症の方以外にも病院でリハビリに通院している方は多いと思います。
変形性膝関節症の方はリハビリでどういった事をするのか?
病院によっても多少の差はあると思いますが
主に、筋力強化、運動、関節可動域の拡大などを目的に行うと思われます。
筋力強化は、弱った筋肉を鍛えて、膝を支え易くしていき、変形した膝の負担を軽減していく為。
運動は、運動することにより、血流を増加させて鎮痛効果を出したり、動きをスムーズにする事で膝の負担を軽減させていく。
関節可動域の拡大は、可動域が低いと歩いたりしても関節が動く範囲が狭いため膝に負担をかけてしまう為、可動域を広げていき膝にかかる負担を軽減させていく。
といった目的だと思われます。
リハビリで良くならなかったら?
リハビリに通院していても、良くならなかったら病院では手術を薦められると思います。
理由は、筋力を強化したり、訓練しても良くならないという事は、変形している膝が原因だから、その原因を解消した方が良いと考えられるからです。
変形性膝関節症と診断されたら手術するしか方法が無いのか?
先ほどまで、病院での流れと、治療方法などを説明してきましたが、変形性膝関節症と診断されたら手術をした方が良いのか?という疑問に対しての私の見解をお伝えしていきます。
先に見解を言うと
膝が変形して、全く動けないという状態であれば、手術した方が良いですが
痛くても歩けるのであれば、手術をしなくても痛みは引かせることが出来るので、しない方が予後が良いと思います。
実際に、病院で変形性膝関節症と診断されても、痛みが無い方もいらっしゃいます。
では、何故変形性膝関節症と診断されても痛みが無い方がいらっしゃるのか?
これは、膝の変形の度合いにもよると思いますが、痛みが出ない方の特徴として
・膝の周りの筋肉の柔軟性がある
・膝以外の股関節、足首の柔軟性がある
・姿勢が良く、骨のズレが少ない
・よく普段から体を動かしている
という状態の方は膝が変形していても痛みを出さない傾向にあります。
現に、今回の患者さんもリハビリに3ヶ月通院していても、全く変わらなかった膝の痛みが1回の施術でその場の痛みは無くなりました(治った訳ではありません)
膝の変形があったとしても、筋肉や関節の柔軟性が出てくれば痛みは軽減させる事は可能なのです。
では、何故今回の患者さんはリハビリに3ヶ月通院していても良くならなかったのか?
リハビリの目的として、筋肉や関節の柔軟性のアップは含まれております。
しかし、今回の患者さんはリハビリに通院していても全く変化が無かったのです。
(リハビリで良くなる方も多数いらっしゃいます)
それは、何故か?
当院にご来院された時に問診をさせて頂いた時に、昔、背骨が側湾していると病院から診断されていたそうです。
私もチェックさせて頂いた所、背骨の真ん中から腰まではっきりと分かるぐらい側湾しておりました。
背骨が曲がっていると、腰から足にかけての神経の通りや、血流が悪くなるので、筋肉は緊張状態に陥ってしまいます。
筋肉の緊張状態とは、ご自身が力を入れて無くても、寒い時に肩をすくめて歯を食いしばるような状態に勝手に陥ってしまっているような状態です。
そのような筋肉の緊張状態に陥っている状態で筋力強化やストレッチ、体操をやってもより緊張状態を高めてしまい、結果良くならないという状況になっていたのではないかと考察出来ます。
施術の経過
当日は、以上の事を説明させて頂き、施術に入らせて頂きました。
今回の患者さんの症状は
・歩いているだけでも痛い
・何もしてなくても痛い
・階段の上り下りで痛い
です。
施術は、緊張状態にある足を和らげる施術と、腰部の筋肉の緊張を和らげる施術の2つを行いました。
施術後は
・歩いていての痛みは消失
・何もしていなくても痛いのは消失
・階段は当院に無いのでご自宅での経過を観察
という状態になりました。
勿論1回の施術でOKという訳ではなく、これを繰り返して症状が出ないように安定させていかなければいけません。
施術後、患者さんには歩き方と、日常での姿勢の注意点をお伝えさせて頂きました。
2回目来院時は、施術当日は良かったのですが、翌日に痛みが戻り、2日後、3日後、と痛みが引いていき、2回目来院時の当日は痛みは無いとの事でした。
ただ、痛みが出る部分が明確になっていき、膝を内側に入れると痛みが出るとの事だったので、施術を行い、その痛みも当日には消失致しました。
体の使い方やクセがあるので、痛みは戻りやすいのですが、その分の対策をしっかりと行っていけば痛みをご自身でコントロールする事が出来ます。
私達も1発で患者さんのクセや、使い方の間違い等を見抜けないときはありますが、患者さんと一緒になって考えながら早期回復に向けて対応させて頂きます。
私たちの目指す治療院像は、私達が患者さんを治すのではなく、患者さんがご自身のお身体の状態を理解できて、患者さん自身が痛みをコントロール出来るようになることです。
患者さんのお力になれるよう、勉強し続けていきます。
【診療時間】
当院ではお身体の痛み・痺れ・不調に対して的確な診断・検査を得意としております。
どこにいってもよく分からない、改善しない身体の悩みがありましたらご相談下さい。
海神駅前整骨院
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