(作成2020年3月17日)→(更新2020年11月25日)→(更新2021年9月4日)
いつもブログをご覧頂きありがとうございます。
今日は「胸郭出口症候群とは?【病院と整骨院での見解について】」について記事を書きました。
胸郭出口症候群を知らない方も多いと思いますが、結構な割合で胸郭出口症候群の症状をお持ちの方がいます。
ただ、病院で診断を受けていないだけという方もいると思いますので、胸郭出口症候群について詳しく記事に書こうと思いました。
今日は
- 胸郭出口症候群とは?
- 病院と整骨院での見解の違い
- 当院の胸郭出口症候群の見解
について説明をしています。
胸郭出口症候群でお悩みの方や病院と整骨院ではどのような違いがあるのか?当院での見解などを知りたい方はご一読下さい。
(更新2020年11月25日)→当院の見解も踏まえて胸郭出口症候群に対しての治療法や当院での整体の方法を紹介している記事を追記しましたのでご参照下さい。
(更新2021年9月4日)→当院では胸郭出口症候群の方に対して背骨のズレを矯正をしていきます。なのでセルフケアの方法でも背骨のズレや骨格の矯正をお伝えしておりますので追記した動画をご参考にして実践してみて下さい。(にアップしてます)
胸郭出口症候群とは?
胸郭とは言葉通り胸周囲の骨格の事を言います。構成している骨は12個の胸椎と12個の肋骨、胸骨で構成されていますが鎖骨も関わってきます。
上の画像の水色の部分が胸郭と言われている部分です。
出口という言葉は外へ出る道です。
症候群とは原因は不明だけど決まった症状があらわれる時、病名に準じて使う医学用語です。
なので胸郭出口症候群とは胸郭を構成する骨から出ている神経や血管が胸郭のどこかしらの部分の出口付近で圧迫を受けて症状が出ている事を言います。
症状
胸郭出口症候群は先ほど説明した通り、胸郭のどこかしらの出口付近で神経や血管が圧迫されて出ていると言われ
ているものです。
神経や血管が圧迫されたら以下のような症状が出てきます。
- 手指や腕のしびれ
- 指先の冷え
- むくみ
- 首・肩・腕の痛み
- 握力低下
- 鈍痛
- だるさ
- 頭痛や吐き気
- 呼吸しにくい
などが症状として出てきます。
以上の症状を見ると普段から感じている症状が意外に多かったのでは無いでしょうか?
ただ、これらの症状があるからと一概に胸郭出口症候群と診断される訳では無いのが難しい部分ですがシンプルに伝えると神経や血管が圧迫されると様々な症状や状態になるのは間違いないと言う事です。
原因
胸郭出口症候群は神経や血管を圧迫されて引き起こされるのですが、医学的になぜ胸郭の出口付近の神経や血管が圧迫をされるのかは明確にはなっていません。
今の現代医学で言われている事は神経や血管を圧迫してしまう原因として
- 長時間悪い姿勢を続けてしまうと筋肉が固まり圧迫を受ける
- 同じ動作を反復していくと筋肉が固まり圧迫を受ける
- 首の筋肉が緊張して圧迫を受ける
- 肩周囲の筋肉が緊張して圧迫を受ける
- 腕を上げていることが多い
などが言われています。
神経や血管を圧迫する原因として
- 姿勢
- 筋肉
この2つが現代医学でも原因として取り上げているのです。
当院が考えている胸郭出口症候群の原因については最後の項目で説明をしますね。
診断方法
胸郭出口症候群には明確な診断方法は無いのが現状です。(令和2年3月14日時点)
ただし、レントゲンやMRIなどを撮影して重大な疾患が隠れていないかを確認することは大切な事なので同じような症状を訴える場合や疑われる場合は病院で検査してもらいましょう。
鑑別診断が必要な症状は
- 手に力が入らない(握力低下)
- 手の感覚が無い
- 手の感覚が鈍い
この場合は脳に異常があるか無いかも確認した方が良いケースもあるので、不安な方は病院で検査しましょう。
病院で異常がないと診断されれば、病気などが原因で症状を引き起こしているのではなく、何かしらの影響で神経や血管が圧迫されて引き起こされているのだと考えられます。
整形外科でも整骨院でも共通して検査をする項目があります。それは整形外科的テストと呼ばれているテスト方法の中で以下の種類があります。
- ライトテスト
- エデンテスト
- ルーステスト
- アドソンテスト
この4種類が標準的に使われます。
整形外科的テストは筋骨角器系の問題で起きている症状がどこの部位が原因で症状が起きているかを判断するために使われるテスト法です。
詳しく説明していくととても長文になるのでまた別記事でアップしていきます。
治療法
胸郭出口症候群の原因は神経と血管がどこかしらで圧迫を受けて症状が出ているという状態です。
なので、病院での標準治療でも
- 薬物療法
- リハビリ
- 手術
- ブロック注射
などがあります。
病院と整骨院での見解の違い
胸郭出口症候群について今まで説明をしてきましたが病院と整骨院では見解の違いがあります。
病院で説明している部分は間違いなどなく、今の現代医学や科学的に証明されている部分を説明しています。
一方整骨院や東洋医学的観点での見解では、現代医学や科学的に証明できない部分もあるので見解が分かれるのです。
整骨院での胸郭出口症候群見解では
- 姿勢
- 筋肉
この2つに対してアプローチしていくことには病院と違いはないのですが、病院と違う見解や部分はアプローチの仕方です。
整骨院での胸郭出口症候群に対しての施術は
- 筋肉をほぐす
- 背骨や骨盤矯正する
- ストレッチをする
- 鍼灸を行う
- 整体を行う
- 電気をかける
という感じです。
整骨院によっても違いがありますが概ね胸郭出口症候群に対して行う施術は病院と違いがあります。
当院の胸郭出口症候群の見解
当院でも胸郭出口症候群に対しての見解では
- 姿勢
- 筋肉
この2つは間違いなく関わっていると考察しています。
当院が考えている姿勢が悪いという概念は、いかに良い姿勢を楽に取れるか?
を重要視しています。
言葉を更に変えていくと
背骨の柔軟性があるかないか?
という部分を見ています。
一見良い姿勢の方でも、お辞儀や前屈が全然出来ない方がいたり、普段姿勢が悪い方でもブリッジや背中を反らす柔軟性がものすごく高い人もいます。
背骨を後ろに十分に反らすことが出来たり、お辞儀や前屈が十分に余裕を持って出来る状態にあることが良い状態と考えてます。
なので、普段の姿勢が重要なのではなくいかに背骨を自由自在に使えているか?という事を見ています。
筋肉に対しては、筋肉が固いのはもちろん神経や血管を圧迫する要素の一つなのですが何故筋肉が固くなってしまうのかを考えていかないといけません。
よく筋肉が固くなるのは姿勢が悪いからという説明は聞いていると思いますが、これは間違いありません。
しかし、先ほども説明した通り姿勢が悪いのが問題ではなく柔軟性が無く背骨や自分の筋肉を上手く使えていないことが問題なのです。
筋肉も柔軟性があり、自由自在に使えているとゴムのようなしなやかな筋肉という事なので神経や血管を圧迫せずにすみます。
なので、姿勢も筋肉も柔軟性があって自分自身で上手く使えているかいないか?という所に着目して欲しいのです。
では何故、姿勢も筋肉も柔軟性が低く上手く使えない状態になってしまったのか?という原因部分を追求していくと
背骨・骨盤のズレ
これがあるか無いか、または強いか弱いかで、姿勢と筋肉の柔軟性が低いか?上手く使えないか?などが出てきます。
姿勢も筋肉も固くなってしまうのはその筋肉に繋がる神経や血管が圧迫されてしまうために起こります。
その神経や血管の大元の出所は背骨から出ています。(下の画像の左側が血管、右側が神経)
背骨を中心に血管も神経も末端まで広がっていきます。
背骨・骨盤がズレるというのは背骨と骨盤がペットボトルのキャップが回るように捻れてズレていきます。